24話 しつけ教室っの巻^^
『ペロはアナタの明確な指示を待ってます』
当初、ペロォはまだ兆候はないけど、
柴犬なので、やがてド素人飼い主のもとでは、
問題犬になるかも?という思いで、
しつけ教室の参加を決めた。
「月にたった2時間で、何を覚えて、どんなイイ子になるの?」
「ペロ〜、がんばれよ^^!」
そんな他力本願でのぞんだ初回しつけ教室。。
“はい、一緒に歩いてくださ〜い^^”
“楽しく楽しく〜^^”
“あれ、あれれ〜”
“ペロォにぜんぜん伝わってませんよ〜!”
“ペロォは頑張ってますよ〜!”
“ほら!ペロォはちゃんとお父さんを見てますよ〜!”
あせる俺。
褒めてあげてください〜!
ハッ!?そうか撫でなければ!
しかし撫でるどころか、緊張で硬直した指先が
ペロの頭めがけて炸裂!ブッチャーの必殺技、
「地獄突き」を繰り出してしまった。。
ゲフッ!
さらには、ゴ、ゴメン!と慌てて、
複雑なステップで舞ったために、
痴漢撃退法「足を踏みつける」のトドメ。。
キャイ〜〜〜ン!!
確実に、俺がペロの足をひっぱってしまっている。。
出来の悪い飼い主でスマン!
つくづくペロに申し訳ない気持ちのまま、
たちまち2時間は終了。
問題犬ならぬ、問題飼い主の帰り道、
「ペロはすごいなあ〜^^ホントすごいよぉ…」
「俺、頑張るからさ!」
...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。
早いもので、あれから1年が過ぎた。
今思うことは、このしつけ教室に出会って、
本当に良かったということだ!
これまで、柴犬だけに周りに迷惑かけない犬を念頭に頑張ってきた。
リーダーウォーク、オスワリ、フセ、タテ、右回り、左回り、
オイデ、ツケ、マテ、拾い食い、など。
エッ?これは覚えなくても周りに迷惑かけないんじゃないの?
、、って考えるのもあるが、しかし、
どんなコマンドでも飼い主がリーダーシップを発揮しなければ
うまくいかない。
リーダーシップと問題行動は切っても切れない関係だ。
犬は元々、群れで生活する動物。
群れの中では格付けがされ、その頂点にリーダーが存在する。
リーダーの考えは絶対だ。そむく者には孤独がまっている。
お仕置きに、無視がキクのは、そのためだろう。
だから人間社会で、犬が安心して生きる以上、
人間がリーダーになってあげなくてはならない。
もし、犬が人間社会で群れのリーダーになってしまったら
人間から見たらただの問題行動によって、
リーダーとしての役割を果たそうとしたり、地位を誇示したり、
そのストレスは相当なものらしい。
あと、ここでは一切、ご褒美のオヤツは使わない。
散歩で常にオヤツを持っているとは限らないという理由もあるが、
愛犬にとって、リーダーから褒められることこそ
最高のご褒美と受け取ることができる、
夢のような関係を築こうというわけだ。
これらのことから、
決して全てのコマンドを完璧にするのが第一の目的ではなく、
愛犬が穏やかに安心して暮らせるための、
頼もしいリーダーを育てるのが本懐なのだと思う。
そう、俺が主役なのだ! トホホ。。
ちなみに俺はまだまだダメリーダーだ。
家で愛犬を捕まえて抱くのにも苦労するほどだ。
犬が安心して暮らしている!?実にほど遠い光景だ。。
最近はクレートを部屋の隅に置いて、
ハウス^^!で、なんとか入るようになったので
その時に、捕まえて抱くこともできるが、、
あまりにコスイ。。
それともう一つ、
ひとつひとつの項目の最初に、
“ちょっといいですか〜”と
先生が生徒の犬を拝借して見本を披露する。
さすがに先生、犬がキビキビ動く!
待てよ?
飼い主と愛犬の間の深い関係は必要ないの??
そう、たぶん深い関係がなくても、
ベテランなら、犬が捕りやすいド真ん中に、
コマンドというボールを優しく投げ入れることが
できるのだと思う。
そして犬もボールを優しく投げ返すように、そっと指示に従う。
ボールが戻ってきて、先生はすかさず、
“いいコントロールだ〜^^!!” と犬を褒める。
“この人とキャッチボールすると何だか楽しい〜^^”
キャッチボールは、上手な人とやると
自分も上手になったような気がして気分のイイものだ。
キャッチボールは対話だ。
対話は最後まで必要なもの。
犬も上手に対話を楽しみたいのかもしれない。
ペロが将来、年老いてボケちゃって、
やっとのオスワリしかできないペロになっても
嘆かず、変わらぬ笑顔で、
ご褒美の大賛辞を送り続ける飼い主に
わたしはなりたい。
柴犬ペロォ
2011.6.24生まれ♂。本名「夏の黒政号」
娘さんデザインのダンボール造新築一戸建てに住んでいる。
趣味は洗濯物の上でオシッコすることだ、ガハハ^^
それとお父さんの膝のカサブタを舐めることだ、ガハハ^^